かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

平成27年度大学入試センター試験 情報関係基礎〜「にんじん×2,ごぼう×1」ほか

http://mainichi.jp/edu/center/より読める,情報関係基礎の第4問*1の問題文に,「にんじん×2,ごぼう×1」という記載がありました.
表計算ソフトウェア上で,数量をどのように格納させているのか,関心を持ちながら読み進めましたが,この前にも後ろにも,数量の表現方法は見当たりませんでした.
次ページの「商品が購入された回数」「購入回数」を求める段階で,購入個数が反映されていません.なお,あとのシートに「同時購入を勧める商品」という列があることから,マーケットバスケット分析*2をさせているものと思われます.
さかのぼって第3問*3は盤上を駒が進み得点を競うゲームです.
「現在のマスの点数と同点のマスに進んだときは,移動先の点数を2倍して加算する。これを連鎖と呼ぶ」という加点要素が取り入れられており,選択肢には「M[x,y+1]×2」というかけ算の式が出現します.
これらの出題から,かけ算の順序論争に発展することは,まずないでしょうが,それでも,乗算記号「×」を用いるときには,「一つ分×いくつ分」*4と書くのが浸透しているように感じました.
と思いきや,直積ベースのかけ算の式もありました.第3問,「図1 X×Yの大きさのゲーム盤」というキャプションです.

*1:http://mainichi.jp/graph/edu/center/2015/johokiso/015.html

*2:http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0504/18/news087.htmlのほうがwikipedia:バスケット解析よりも字数・リンク数とも充実しています.

*3:http://mainichi.jp/graph/edu/center/2015/johokiso/009.html

*4:一つ分が「にんじん」のように,数量を表していない場面については先例あり:http://d.hatena.ne.jp/takehikoMultiply/20131126/1385405372