かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

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 最新版のリンク集は,https://takexikom.hatenadiary.jp/entry/2023/12/31/linksをご覧ください。
 以下は2021年12月に最初のバージョンを公開し,2022年に何度か修正したものです。

  1. 2021年の主な記事
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かけ算の順序を問う問題(2014年以降)


さらが 5まい あります。1さらに りんごが 3こずつ のって います。りんごは ぜんぶで 何こ あるでしょう。」という出題と,「しき」と「こたえ」を書く欄からなる.(略)問題文では5が先,3が後に出現しているが,学習した「かけ算の意味」をもとに,2つの数をひっくり返して「3×5」と書かないといけない,というのが「かけ算の順序」の基本的な考え方である.

かけ算の順序論争について(日本語版) - わさっきhb

 上記と同じ意図の出題事例を,最新のものから順に紹介していきます。

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かけ算の「意味づけ」について

 かけ算(乗法)の「意味」と別に,「意味づけ」という表記をよく目にするので,ここで整理します。その特徴は,以下のように表すことができます。

  • かけ算という「演算」に対する「意味づけ」を示しています。
  • 学習者(子どもたち)ではなく,教師が認識しておくべき「意味づけ」です。
  • かけ算の意味には複数あることを念頭に置き(各著者が列挙し),単元指導または小学校算数(中学数学以降も)を見通しながら,「この意味を採用する」を意図して,「意味づけ」を使用しています。
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各教科書会社の系統表から「小数×整数」の出現箇所を求める

 「小学校の算数で学習する範囲では,かけ算は交換法則が成り立つので,かけられる数とかける数は,どちらでもよい」や「かけ算の交換法則を学んだ後は,かけられる数とかける数を区別しない」といった方針を,算数の教科書や学校の指導で,採用しているようには見えません。

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かけ算の対称性を子どもたちはいつ学ぶとよいか,いつ気づくか


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