かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

20×5と5×20,答えは同じでも意味がちがう

  • 夏坂哲志: 変えることを楽しもう, 算数授業研究, 東洋館出版社, No.144, pp.4-5 (2023).

 見開き2ページに,3つの問題と解説が書かれています。1と2は2年生「かけ算」の内容で,一部隠して考えさせ,隠したものを取り除くと,「思ってたのと違う」図になっています.
 本記事では3番目の問題を見ていきます(p.5)。

3 見る方向の違いに焦点を絞る
 6年生で,下の比例の表のxが5のときのyの値について考えた。

x 1 2 3 4 5 7.5
y 20 40 60 80    

 このとき,Aさんは「20×5=100で求められる」と答えた。その理由も説明した。
 これに対し,Bさんは「Aさんの式になる理由もわかるけど,……と見れば5×20=100でも求められると思う」と説明してくれた。しかし,途中,「……」の部分がうまく言えなくなり,声も小さくなってしまった。そのため,5×20という式だけが黒板に残り,その式になる理由がきちんと伝わらなかった。

 ここまで読んで,連想したのは,Vergnaudの関数関係です。メインブログと当ブログから,図を含む記事を一つずつ:

ついでに,図の配置に関する国内外の違いと言えば:

ファンタジーの法則,1982年だと - わさっきhb

図の作り直し~段数と周りの長さの関係

 合わせてどうぞ:たて:横=2:3の長方形 - わさっきhb