かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

学習時間は「伸ばしたい点数×3」

中心となるのは,概算を通じて,TOEICで550点から850点にするには1000時間の学習が必要であり,学部1年生なら,1日1時間を3年間続ければ達成できる,といったところです.
最終スライドの「「伸ばしたい点数×3」が必要な学習時間の粗見積。」にも,なるほどです.
とはいうものの,「毎日30分も頑張ったのに、半年で30点しか上がらなかった」(p.18)に対する式,

0.5h×180日/3h=30

には,ちょっと考えさせられました.
単位を取り除くと,左辺は0.5×180/3で,計算するとたしかに30です.
いえいえ,「/3h」を単純にわり算としていいものでしょうか.それと,「0.5h×180日/3h=30」の左辺の因数にはみな単位が添えられているのに,右辺にないのは,どういうことなのでしょう.…
この式を離れてみます.「毎日30分も頑張ったのに、半年で30点しか上がらなかった」を見て,パー書きの式で書くなら,
0.5[h/日]×180[日]÷3[h/点]=30[点]
としたいところです.
0.5[h/日]×180[日]=90[h]によって,半年間の英語の総学習時間が出ます.
「1点上げるのに3時間が必要」という関係は,比例ですので,x[点]上げるのに必要な時間y[h]は,y[h]=3[h/点]×x[点]で表せます.
これをy[h]÷3[h/点]=x[点]と変形した上で,左辺のyに90を代入すれば,x=30を得るという次第です.