かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

かけ算の順番問題 / かけ算の順序問題

レシートのかけ算を集め,単価×数量も,数量×単価も,それぞれ無視できない数,存在することを確かめてきました.上記記事のコメントの中に,そんな状況を根拠として,発達障害の人がパニックになる可能性を問題視する主張が見られたのには,身のまわり*1の「×」を収集分類し,ブログで公表してきた者として,心苦しく思います.


この機会に,wikipedia:かけ算の順序問題を継続的に読んでいて,心苦しく思っていることを,書いておくことにします.wikipedia:かけ算の順序問題では,ページ上部に「この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。」と「この項目は文章としてまとまりに欠けるため、修正・推敲を広く求めています。」がついています.
何が心苦しいのかというと,「かけ算の順序」について問題意識を持ち,良い世の中に持っていければと考える人々が(Webを見るとずいぶん)いる中で,これらの「対応」を買って出ようという人が,現れないことです.
ノートを見ると,「テンプレ除去の提案」がなされています.それには提案文のあと,1名による,複数の書き込みからなる反論がついており,2か月以上,書き足されていません.それと別に,「追記希望内容」も,2回に分けて書かれ,反応なしです.なお,Benzoylの名前は,wikipedia:×編集履歴にも出てきます.*2
wikipedia:かけ算の順序問題を質の高い記事として維持していくなら,「中立的な観点」「修正・推敲」の解決が必要なのに,それをしようという人々が出てくることなく2か月が過ぎ,結局のところ「載せたいこと」を載せていることで,あの文章が成り立っているように,見えるのです.


冒頭の件,コメントの中で,記事の作者・片岡麻実さんが書かれた

採点の問題が語っている事は、かけ算に限らず障害の有無にかかわらず一人ひとりの子どもの状態・様子を見て、出来る限り最善の対応をしたいという保護者や現場の関係者が事の試行錯誤のプロセスなのかなと私見では思いました。

が正鵠を得ているように思います.
なお,学習障害・算数障害に配慮した上で,「かけ算の順番」を含む問題集には『医学と教育との連携で生まれたグレーゾーンの子どもに対応した算数ワーク (初級編2)』があり,去年5月に特徴的なところを取り上げています.

*1:テレビの中から,ギリシャ旅行まで.

*2:これらの件では,ノートを見ようで回答・所感を書きました.