かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

令和6年度算数教科書読み比べ(6)~1の段の九九の導入

 「令和5年3月15日検定済」で来年度より使用される2年の算数教科書(見本)のうち2社で,1の段の九九の導入が類似していました。

東京書籍 新編 新しい算数 2下

(p.35)

お楽しみ会で、1人に みかんを 2こと、ケーキを 1こ くばります。
6人分では、みかんと ケーキは、それぞれ 何こ いりますか。
(みかん1個の絵) しき 2×6=□ 答え □こ
(ケーキ1個の絵) しき □×□=□ 答え □こ

学校図書 みんなと学ぶ 小学校 算数 2年下

(p.33)

1のだんの九九
1人に,あめを 3こ,みかんを 2こ,ケーキを 1こ くばります。4人分では,それぞれ 何こ いりますか。
  あめ  3×4=□
  みかん 2×4=□
  ケーキ □×□=□

共通点

 東京書籍と学校図書のいずれも,1の段の九九の対象はケーキです。それよりも重要なのは,既習の段の九九(東京書籍では,みかんは2の段,学校図書では,あめは3の段,みかんは2の段)に基づくかけ算の式のあとに,1の段のかけ算の式に表す,という導入になっている点です。
 他の教科書会社の1の段の導入は,1つ分の数が1となる,1種類の物品でした。6社とも,九九の段については,1の段が最後でした。