かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

ボートが5そう―プレジデントFamilyに見る,かけ算の順序

プレジデントFamily (ファミリー)2019年 1月号 [雑誌]

プレジデントFamily (ファミリー)2019年 1月号 [雑誌]

 https://twitter.com/flute23432/status/1096762602930094080のツイートから子供を必ず算数嫌いにする"NGな教え方" | プレジデントオンラインを知り,Kindle版を購入しました。
 メインブログで記事を書いたことがある(答え合わせをどこまで厳しくすべき?―プレジデントFamilyに見る,かけ算の順序 - わさっき)のを,ぼんやりと思い浮かべてから,順に見ていくと,「文章題をやってみよう」と題するp.26に,順序に要注意の問題を見かけました。
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 問題文は「ボートが5そうあります。1そうに子供が4人ずつ乗ると2人が乗れません。子供は全部で何人いますか。」です。2年生でも解ける問題です。「2人が乗れません。」を取り除けば,式には4×5が期待されます。
 解答はp.30です。
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 式は「4×5=20 20+2=22」,答えは「22人」です。ただしかけ算の式を「5×4」にすると間違いといったことは,書かれていません。
 「式には4×5が期待されます」と書いた件で,連想するのは,東京書籍の算数教科書です。「ボートが 3そう あります。1そうに 2人ずつ のって います。ぜんぶで 何人 のって いますか。」という文章題と,かきかけの図を,https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/text/shou/sansu/files/web_s_sansu_gakuryoku1.pdf#page=2より見ることができます。ここでも,2×3のみが正解で,3×2は不正解とは,明記されていませんが,C地区学力調査の状況や,出題の意図などから,2×3が想定されているのを読み取れます。
 今回取り上げた雑誌には,かけ算の順序と別に,興味深い文章題が載っていました。詳細は比にカッコ - わさっきhbをご覧ください。