かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

百分率の文章題(割合の第2用法)を二重数直線で解く

全体と割合(百分率)が与えられ,数量を求める文章題に対して,二重数直線で解く手順を示します.
さっそくですが問題です.

ある小学校には3年生が80人います。
そのうち,逆上がりができるのは40%です。
逆上がりができるのは何人ですか。

解き方のGIFアニメーションは次のとおり.

手順を箇条書きにします.

  • 二重数直線を正しくかく。
    • 「%」は小数で表す(100%=1)。
    • 割合は下の数直線に。「1」も忘れずに
    • 求めたい値に「□」
    • 1と□が“はすかい”になっていれば,かけ算!
  • 図を使って「何かける何」の関係を明らかにする。
    • 1から,同じ数直線のもうひとつの数に向けて矢印をかき,「×数」をそえる。
    • もうひとつの数直線にも,同じように矢印と「×数」
  • 式を立て,答えを求める。
    • 「何を何倍したら□になる」をもとに,式を立てる。
    • 暗算または筆算で,□を求める。
    • 単位をつけて答えをかく。

小学校の5年で学習する,小数のかけ算・わり算の文章題について,次のように分類することができます.

  • 第1用法か,第2用法か,第3用法か
  • 割合に当たる数が,1よりも大きいか,1よりも小さいか
  • 割合に当たる数が,文章題でも割合(百分率などを含む)として書かれているか,文章題では割合でない量として書かれているか

今回は「第2用法」に基づく問題であり,割合に当たる数は「1よりも小さい」のに加えて文章題では「割合(百分率)」として書かれています.
他のパターンの出題については,別の記事でご紹介します.