「×」を含む数量を書き出すと:
- 内容量:7柄×各15枚
- 15sheets×10 〈150sheets〉
- (シール1枚分の絵)×10,(シール1枚分の絵の下に)×5
- 大:2柄×10枚 小:4柄×5枚 計40枚入
- 合計50枚入(10柄×各5枚)
- 25sheets × 3color
- 15sheets x 5types
- W15xH63mm / 15sheetsx8
- 90枚×5パッド,50mm×15mm
- 45枚×5色×2パッド,50mm×10mm
文具やシールなどについては,「一つ分の数×いくつ分」も,「いくつ分×一つ分の数」も,どちらもありました.
いずれも今月,東急ハンズ東京店(大丸東京店10階)で購入しました*1.上記9アイテム*2は,「×」を含むものすべてというつもりも,売られているものを代表するわけでも,ありませんが,ふせんに関しては,「一つ分の数×いくつ分」が優位という印象を持ちました.
自宅から自転車で行ける百均ショップも,ふせんは同様です.なお,折り紙の数量表記では,「いくつ分×一つ分の数」に近い「色数×1色の枚数」を多く目にしています.
関連:
例えばブラウザゲームであるドラゴンクエストモンスターパレード[Link 20J]では,棺桶の絵の右下に「×2」を添え,生き返りを待つ死亡モンスターが2体あることを表現している.
かけ算の順序論争について(日本語版) - わさっき
家の内外のかけ算を探していると,「数量×数量」には次の特徴があることに,気づくと思います.
- 「×」の左の数量の単位と,かけ算の結果となる総量の単位が,同じになります.
- 「×」の右の数量の単位は,かけ算の結果となる総量の単位に,現れません.
(略)
自由研究に「かけ算さがし」を
これは,数量表記の一つの慣例とみてよさそうです.小学校の算数では,「1.5kg×4箱」のところは「1.5×4=6」と書き,式に単位をつけませんが,それでも,1.5と6は「kg」で,4の単位の「箱(はこ)」は,かけ算において無視されます.
この逆になっているものも,撮った写真の中にあればいいのですが,もしかしたら見当たらないかもしれません.
そうだととすると,ここでも,大人の出番です.こちらでかつて,実際に逆になっている事例を見つけているので,見せて「120枚」「2色×60枚」を指し,「これはどうかな?」と言ってあげてください.
乗法の場面、「1ふくろにミカンが3こずつ入っています。5ふくろでは、ミカンは何こでしょう。」は、3×5と立式される。立式は、「1つ分の数×いくつ分=全体の数」とまとめられ、それぞれ被乗数、乗数という。ところで、「オリンピックの400メートルリレー」や「このDVDは16倍速で記録できる」、「xのk倍は」の式は、どのように表わされるであろうか。それぞれ、一般的には「4×100mリレー」、「16×」、「kx」と表される。被乗数と乗数の位置が教科書の書き方と逆になっていることに気付くであろう。この例から分かるように、乗法では、数の位置ではなく、数が意味する内容に注目して、どの数が1つ分の数であるか、いくつ分はどの数かをしっかりと読み取ることが大切である。第2学年や第3学年では、読み取った数を、「1つ分の数×いくつ分=全体の数」と表現できることが重要であり、逆に、この立式ができているかで、数の読み取りができているかを判断できる。しかし、高学年になり、乗法では交換法則が成り立つことや外国での立式を知り、数の意味をしっかり理解できていれば、必ずしも第2学年で学んだ順序で立式することを強制しなくてもよい。
(『小学校指導法 算数 (教科指導法シリーズ)』pp.91-92, 転載元)
*1:レジの,客から見える画面で,「×1」と表示されたときに,複数買ってレシートがどうなるかを見るべきだったと後悔しました.なお,レシートではなくレジ打ちの海外状況(もちろん,一事例です)は,http://d.hatena.ne.jp/takehikoMultiply/20120829/1346232164に書いています.
*2:3番目と4番目の画像は,同じアイテムの表裏です.