かけ算の順序の昔話

算数教育について気楽に書いていきます。

「3つの袋に4個ずつ」で3×4


 図にしました。画像や字数の都合により,「キャンディ」を「りんご」に置き換えています。

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 ツイートの「「1つの袋に1個ずつ」から「3つの袋に1個ずつ」を経て「3つの袋に4個ずつ」」は,かけることの本質の最後の段落に記載しています。この考え方がなぜ,算数で認められないのかというと,一つは,「3×4」と「4×3」は異なる場面を表す式として学習しているから,もう一つは,「置いた結果に着目させる」*1が,2年のかけ算においても利用できるからです。
 「関数関係」は,「vergnaud 関数関係」を検索することで出てきますが,書籍からだと(Vergnaud, 1983を引用する形で)算数・数学科重要用語300の基礎知識 p.187に載っています。小見出しと,関係を表した箇所を取り出しておきます。

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 また,「1つ分の数×いくつ分」とは(そして面積とも)異なる種類の,整数どうしのかけ算が,『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説算数編』のp.230に出現します。

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 これは第4学年です*2。「3ふくろ×4こ/ふくろ=12こ」という式について,「1あたり」をかけ算の導入の段階で採用する方々の中でも,採用されている(今後採用される)ようには思えません。

*1:https://www.slideshare.net/takehikom/23-32-123835241/37

*2:ただしhttp://takexikom.hatenadiary.jp/entry/2019/06/17/061053で整理してきたとおり,段数×4の式にしているのは教科書会社6社のうち3社だけです。